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モーニング娘。だいすきでした、さよなら

1 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:14
うんこもりもり

2 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:14
かくれんぼ本スレ

3 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:14
はいさよなら

4 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:14
はいはいまんこまんこ

5 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:14
かくれんぼキター

6 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:14
死ぬな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
死んだら好きなメンバーとセックルできないぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

7 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:15
俺が唯一泣いた小説

8 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:15
あれは泣けるな

9 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:15
なんだか懐かしい響きですね

10 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:15
小説とか臭くて読めないけどこれは別

11 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:16
血のように赤い口紅

12 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:16
なんか葬式の感じがすげーリアルだった
作者はたぶん天才

13 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:17
。・゚・(ノД`)・゚・。

14 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:17
この人他に書いてないの?

15 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:19
今四大名作決めたらこれ入る

16 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:19
誰かかくれんぼうp

17 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:19
まる まる まるまるまる。

18 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:20
ログ残ってないだろ

19 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:20
矢口と加護のシンクロナイズド

20 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:21
http://ex2.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1050933133/

21 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:22
>>20
見れね

22 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:23
名作

23 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:29
あたりはもうしぃんと静まり返って、もう微かな物音すらも聞こえない。
皆はもうとっくに帰ってしまった。あの日のように。あたしはそれでも隠れ続けた。

「モーニング娘。だいすきでした さよなら」

もう一度ライターを灯して、最後の文字を確認した。真っ暗な部屋の、狭いロッカーに
横たわって、あたしは泣いた。
あの日、見つけてやれなかった自分を責めるように。

そして、一人さよならを告げた、あの日のカゴのように。

24 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:29
そこだけ抜き出されてもなあ

25 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:30
かくれんぼマンセー

26 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:30
内面世界

27 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:30
6位 60票 かくれんぼ(羊・完結)
http://tv2.2ch.net/ainotane/kako/1047/10470/1047039211.html

28 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:31
Big-server.com

29 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:31


30 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:31
>>27
6位って?

31 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:32
>>30
ちょっと前にやった羊の小説投票

第4回モー板系小説人気投票(3月31日まで)
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1074341006/

32 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:34
>>31
サンクス
こんなのやってたのか

33 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:34
あなーたーとー わーたし かくれんぼ〜

もう1回!

34 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:34
6位?
6位やったん?

35 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:35
まあツジもカゴもいないわけで

36 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:36
>>35
。・゚・(ノД`)・゚・。

37 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:38
モーニング娘。だいすきでした、さよなら

・・・ヲタ卒業します。

38 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:39
この台詞が妙にいいんだよな
心にくるっていうか

39 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:39
小説スレ定期的に立つな

40 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:41
こんな感じの小説読みたいんだがあるかね

41 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:43
モ板には腐ったようなレズ小説と作者の投影丸出しの青春小説しかないよ

42 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:45
今おまえらが読んでるので1番
おすすめはなに?

43 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:46
そもそも小説読まない

44 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:48
俺も

45 :名無し募集中。。。:04/07/08 21:59
モーニング娘。大好きで

46 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:00
この作家さんはプロになったのかな
普通にプロで通じそうなんだけど

47 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:00
我が闘争

48 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:07
死ぬのが加護だからリアルに感じる
最初に知るのが矢口なのもまた変にリアル

49 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:07
泣ける

50 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:09
>>27
なんか途中で切れてないか?
俺が見た時は200くらいまで感想ついててなぜかディカ拓とかいた記憶が

51 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:10
久しぶりに読んだ
なんか切なくなった

52 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:11
俺も
なんか切なくなった

53 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:17
解説とかあとがきとか一切書かない作者の潔さにも惚れた

54 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:19
おしまいです が何気に好き

55 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:21
これ書いたのって結局誰だったの?有名な人?

56 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:25
オレオレ

57 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:26
>>56
天才

58 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:26
>>56
ごめん俺なんですけど・・・

59 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:27
>>53
全部>>1の自演だからね

60 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:28
いーや俺だね

61 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:29
ごめんなさい作者あたしなんです……

62 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:30
お前らが力を合わせて書けばいい

63 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:33
一行目はもう決まってる


オイラ達が、解散した日のこと。

64 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:34
…なんかコピーしづらい文体だ

65 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:38
れいな達が、解散した日のこと。

66 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:39
うち達は、滞りなく、まるっきし予定通りに、どいでんの手続きば終えたとよ。ケツのライブ
やったり、緊急特番!とか言って組まれたテレビ用の撮影やったり、モーニング娘。と
してこなすケツの一日には、やっぱり仕事が詰め込まれとったとよ。それはいつでんより
多なんぼいで、そん忙しさのせいか、どいでんが終わったそん時もめまぐるしさだけが
残って、そこに解散の実感はほとんどなかったとよ。
ケツのカメラが止まり、スタッフしゃんの声が終了ば告げた時、うちは、正直
疲れきっとったとよ。多分他のメンバーも、それは同じやったろうとよ。また、翌日から
すぐにソロや、別の活動のために忙しくなる子もいたとよ。

やけんどうしてケツに、メンバーが集まることになりよったのか、そいで集まることが
できたのか。それは未だもってよくわからなか。例えるなら神さまの、導きのような
ものやったのやろうか。えらいもうちは、神さまなんて信じていなかけれど。

67 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:40
人気の完全に消えた事務所の一室で、うち達はテーブルば囲んやけん。事務所は
うち達の為に開放されとったとよ。ケツの計らいやったのかもしれなか、電気は
つけられとったし、人は警備の人も含めて全員出払っとったとよ。ただ、それがはたして
水入らずとゆう計らいなのか、それともほっとかれただけなのか、そこまでは知らなか。

とにかくうち達はそいで、ほんとにささやかいながらケツのお別れ会ばしたとよ。

泣くのはやめよう、そう言ったのは意外にも、飯田さんやったとよ。モーニング娘。は、思い出に
なっちゃったけど、でもそれは楽しい思い出やけん、泣くのはやめようよ。そう言って、笑ったとよ。
そん言葉は、変にみんなの胸にしみちゃって、逆効果なんやなかかって
思ったのば、覚えとるとよ。

68 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:41
うち達は、やけんあまり昔のことは話さなかったとよ。それまやったことば話そうと
すると、どうしてもそうゆう方向にいってしまうからやけん。話の内容は、そいやったらこれからの
夢だとか、展望だとか、そうゆう方面に向かっていったとよ。
時間は、いつでんと変わらなかペースでどんどん過ぎていったとよ。ケツの日やけんと
言って、決して特別扱いしてはくれなかったとよ。やけど12時ばまわっても、誰一人
として帰ろうとしなかったとよ。そん頃にはもうとっくに話は尽きていて、あくびする子
なんかもちらほら混じっとったのだけれど、それでも誰一人「帰ろう」とは言い出さ
なかったとよ。
これがケツの別れなんてことは、誰も思ってなかったけん、そもそもお別れだなんて
発想すら、みんなそこまで持ってなかったと思うんやけど、なんとなく感慨深いものが
あったからかもしれなか。

69 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:42
最初に言い出したのは、誰やったやろうとよ。確か加護しゃんやったと思うんやけど、辻しゃんやった
ような気も、するとよ。
「かくれんぼ、しようよ」
うちが気づいた時には、もう三人か、四人くらいで盛りあがってたとよ。
「ルールば決めようよ!」なんて話に、首ばつっこむつもりは最初はなかったんやけど。

「やあ、あれね、見つかったら罰金ね」
「100マンエンにしようよ、罰金」
「って、おい。そうゆうのはやめろって」
物騒な言葉には、長年の習慣からかついつい口ば挟んでしまうとよ。

「せっかくやけん、みんなでやりましょう!」
そぎゃん加護しゃんの呼びかけにそん内、入ったばっかりの子なんかも加わって、結局全員が
参加することになりよったとよ。
どうやら本格的にかくれんぼが開始されたのは、確か2時ばまわったあたりの時間やったと思うとよ。

70 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:43
「やんけん、ぽん…あいこで…しょ!」
やんけんだけで長かったとよ。そうしてオニになりよったのは、なん故かうちやったとよ。
ぴったりだと、ケラケラ笑うガキ二人ばうちは睨みつけてやったんやけど、そしたら
数え出す前に部屋から逃げ出しやがって、みんなはそればくすくすと笑いながら見とったとよ。

「や、100数えるから。もーいーかいとか言わなかから」
乱暴にそう言い放つと、うちはテーブルに顔ば伏せたとよ。
「いーち、にーぃ、さーん…」

ドアから出ていく足音。そんどいでんがが遠くへ消えていって、もう部屋には誰もいなかって
わかっても、うちは顔ば伏せたまんましっかりと、100まで数えたとよ。
なん故だかわからなかけど、そうゆうのは律儀にやるべきだ、と思ったから。

71 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:44
そんかくれんぼの様子は、今でんしっかりと覚えとるとよ。目ば閉じればいつだって
思い出せる自信があるとよ。
「…さて。」
はじめこそ消極的やったうちとは言え、始まってみれば否が応だけん、盛りあがってくる
うちば、感じざるば得なかったとよ。まるで名探偵よろしゅう、うちは頭ば働かせたとよ。
なんと言っても通いなれた事務所。それにルールとして、こん階から出てはいけなか、と
ゆうのがあったとよ。また、開放されとるとは言っても、鍵のかかっとる部屋はいくつもあるとよ。
だけん隠れる場所はかいなり絞られるわけで。
いくつかの応接室、トイレ、会議室。ひとつひとつ、頭で絞って行く。
しらみつぶしに探せなか範囲ではなかったとよ。

72 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:44
まず、うちはトイレに向かったとよ。女子トイレは広くて、個室の数も10は数えられるくらい。
いちいち探してもよかったんやけど、そん時ちょこっとしたイタズラ心がうちの胸ばくすぐったとよ。
うちはまずトイレのドアば、音がしなかように慎重に開けたとよ。そいから足音ば消して、
電気のスイッチのところへ向かうと、おもむろにスイッチば消したとよ。
「ひっ」
ぱちっとゆう音とともに、真っ暗になりよったトイレに声が響いたとよ。奥から3番目の個室に、
間違いなく石川しゃんがいたとよ。うちはまた気配ば消して、そん前に忍び寄ったとよ。
そうして不意ばつくように、全力でドアば乱打したとよ。
ドンドンドンドン!
力なくドアが開いた時には、石川しゃんはちょこっと泣いとったと思うとよ。暗かったから
よくわかんなかけど。
余計なお世話やけど男子トイレには吉澤しゃんがいたとよ。もちろん同じ方法で泣かしたとよ。

73 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:45
「見ぃつけた!」
うちは見つける度に、わざと大きな声でそう言ったとよ。会議室には中学生の子達が
なん人か固まって隠れとったとよ。きっと年の近い子どうしだけで、ケツのお別ればしてたんやろうとよ。
手強かったのは飯田しゃんと安倍しゃんやったとよ。二人はどこにいたかとゆうと、廊下の付き当たりに
ある喫煙所の、自販機の裏。二人で協力して動かしたんだそうやけん。

舐めてる奴も中にはいたとよ。そいやったら紺野しゃんは最初の部屋の、なんとうちが顔ば伏せとった
テーブルの下にいたとよ。ずっと息ば殺しとったらしい。辻しゃんに至っては、応接室のソファで寝とったとよ。
すぐさま叩き起こすと、逃げようとする襟首ばつかんで「見ぃつけた」と言っておいたとよ。

74 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:46
ケツまで、見つからなかった子もいたとよ。

「おっかしいなぁ、探すとこはじぇんぶ、探したのになぁ…」
うちは許されたどいでんの範囲ば、しらみつぶしに探したとよ。廊下の植木の裏、扉の影、
もう使われていなか応接室。ロッカーまでひとつひとつ調べたとよ。
もうそん頃には、かくれんぼ自体もグダグダになっていて、隠れるのばやめて出て来る子
なんかもいたとよ。多分4時ば回ったあたりやったと思うけど、結局、最初の部屋にはもう
加護しゃん以外の全員が集まっとったとよ。

捕まえたみんなも一緒になって、ずいぶん探したとよ。もう終わったから、出て来い。
どいでんの部屋で、そうなん度も呼びかけたとよ。
けど、加護しゃんは結局出て来なかったとよ。

75 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:47

そいからも、みんなの顔はよく見かけたとよ。時々は会うこともあったとよ。意外かも
しれなかけど、うちは後藤しゃんとよく会うようになりよったとよ。後藤しゃんはうち達が
解散してからも、表向きは関係なしって形でちょこっとの間活動ば続けてたんやけど、
こん前はCDば出すこともあんまりなくなって、なんかドラマとか、そっちの方に
力ば入れてるみたいやけん。
忙しい時は忙しいけど、暇なときはほんとに暇らしい。なんだかうらやましい生活やけん。

いつやったか、かくれんぼの話ばしたことがあるとよ。二人で飲んでいた時に、うちがふっと
思い出して、話して聞かせたとよ。
「よかいなぁ」
後藤しゃんは、ケツまで聞き終わると、心底うらやましそうにそう呟いたとよ。
「うちも、そうゆうの参加したかったよ」

76 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:48

やがて世間はうちのことば忘れたとよ。うち達のことば忘れたとよ。


77 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:49
ある晩のこと。
めずらしく飯田しゃんから電話があったとよ。

ちょこっとの間近況ば報告しあったとよ。飯田しゃんは美術関係の仕事ばしとるらしい。簡単な美術館の
ようなものば持っていて、絵ば売ったり飾ったりしとるとゆう話やったとよ。
「美術館」ならわかるけど、「美術館のようなもの」とゆうのがよくわからなかったが、うちは
なんとなく納得したとよ。なんせ相手は飯田しゃんやけん。

もちろんうちで絵ば書いたりもしとるそうやけん。そいでオーナーの気合(と飯田しゃんは言っとった)で
書いた絵ば展示したり、時には売ったりもしとるとのこと。

「それって、よかの?」
「うん、よかの」
自信ありげに言いきる飯田しゃんは、なんだかちょこっと自慢げで、でも感じ悪いところは一切なくって。
まるでマンガに出てくる、ガキ大将みたいで微笑ましかったとよ。

78 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:50
「あー、あとねー、歌ったりもするよ!」
再デビューの話でも狙ってるのかと思って、すこしびっくりしたがもうちょこっとわかるごと聞くと、たまに
地元のライブハウスなんかで、アマチュアバンドに混じって歌わせてもろうたりしとるらしい。
そうゆう豪胆さのようなものば、うちは心底うらやましいと思ったとよ。

「ねぇ、田中さぁ」
飯田しゃんはちょこっとの間の沈黙のあと、ぼそっと吐き出す様に言ったとよ。
「同窓会、やらない?」
ヤなら全然いいけど、と付け加えたとよ。そぎゃん控え目な部分も含めて、飯田しゃんは
いつまでも飯田しゃんやったとよ。

79 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:51

そいから数日が経ったある日の午後。うちは喫茶店にいたとよ。待ち合わせの時間には
まだ大分あったけど、特に用事もなかったうちは早めに来て待っとったとよ。
いつのまにか、そうゆう習慣が身についてしまっとったとよ。

すこしの緊張と懐かしさば胸に、うちは入り口のドアば見つめとったとよ。やがて、ほとんど
時間どおりにドアが開いたとよ。

「辻しゃん」
手ばあげながらなんだか、うちは照れくさくって笑ったとよ。
「久し振り」
「お久しぶり、れいな」

80 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:53
辻しゃんはもうすっかり、大人になっとったとよ。今は学生で、なんかたいそうな研究ばしとる
らしい。内容は正直、聞いてもよくわからなかったとよ。
「背もね、あれから大分のびちゃって」
あん頃のベタついた敬語ではなか、そんハキハキした喋りかたは、響きこそ気持ちの
よかものやったけど、すこし物足りなかったのも事実やったとよ。

「しっかし、辻しゃんが学生とはなぁ…」
「はは」
辻しゃんは口元だけで笑ってみせたとよ。
「よく言われる、やっぱりあの頃は作ってたの?なんて」
そうして、大袈裟に顔ばしかめてみせたとよ。
「作ってたのかもしれないけど、本気だったよねあの頃は」
遠い目でそう呟いたとよ。そぎゃん大人びた仕草からも、背伸びは感じられなかったとよ。

81 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:54
「そうそう、加護しゃんについてなんやけどさぁ」
うちは本題に入ったとよ。辻しゃんはちょこっと首ば傾げたとよ。
「…そう言えば、会ってないね」
「うちもじゃんじぇん会ってなかんばいね、解散の日以来かいな?」
「あぁ、こっちもそんなもん」
言葉ば切ると辻しゃんは、心配そうにうちば見つめたとよ。きっとうちが途方にくれたような
顔ば、しとったからやろうとよ。

飯田しゃんはああ言ったけど、うちとしては、同窓会とゆう堅苦しい形やなくって、できれば
適当に集まりたかったとよ。どっか遠慮しとったのかもしれなか。ただ一応形として、連絡は
全員に入れようと決めとったとよ。
電話ば回しながら一人二人ぐずるかいな、と思っとったんやけど、なんと次々と快諾が
返ってきたとよ。
ただ、ひとしきり連絡は入れたものの、どうゆうわけか加護しゃんにだけは連絡がつかいなかったとよ。
長い月日の中では携帯も、住所すらも変わっていて、驚くべきことに解散後、誰とも
いっぺんも連絡ばとっていなからしく、連絡先がまるでわからなか状態やったとよ。

うちとしてはケツの望みば辻しゃんに託しとったんやけど。

82 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:55
「で、同窓会の話なんですけど」
加護しゃんのことはひとまず置いて、話ば進めることにしたとよ。辻しゃんは前もって聞いておいた
みんなの予定ば、照らし合わせながらテキパキと日取りば絞って行ったとよ。
わざわざ呼び出したのは、それば打ち合わせる為でもあったんやけど、日取りは10分も
たたなかうちに決まってしもうたとよ。
「多分この日が一番だと思う」
自信ありげに言いきられて、うちはただうなずくしかいなかったとよ。

積もる話もあるかいなと思ったけど、辻しゃんはそいからすぐに帰ってしもうたとよ。かかってきた
携帯で、誰かとちょこっとの間話したあと、立ちあがる前にいかにも申し訳なさそうな顔で
ごめんね、と言ったとよ。
一人残されたテーブルで、なんとゆうか、うちはひどく惨めな気分になってしもうたとよ。

「忙しいんばいね、しょうがなかよ…なぁ」
空のコップに向かって、うちは呟いたとよ。

83 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:56

日取りに異論は出なかったとよ。企画のどいでんがが順調に進んでいく中、うちが気に
なっとったのはやはり加護しゃんのことやったとよ。
うちは別に、幹事とゆうわけではなかったとよ。そぎゃんつもりもなかったとよ。ただ、一番ヒマやった
のは、間違いなくうちやったから。気づくと連絡係のような立場におかれとったとよ。
そうなると、なんだか責任ば感じてしまうとよ。

ある日、ふと思いついたうちは、加護しゃんの実家に電話ばしてみたとよ。親同士の付き合いが
ちょこっとだけあったらしく、家に聞いたら番号はすぐにわかったとよ。

「もしもし…」
出たのはお母しゃんやったとよ。
「あ、あんう、田中と申しますけれど」
「…田中さん?、あぁ、お久しぶりです…」

そうして、うちは信じられなか話ば聞くことになりよったとよ。

84 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:57
加護しゃんの実家は思ったより大きかったとよ。うちが着いたのは、ちょうど加護しゃんのお母しゃんが
家ばでようとしとる瞬間やったとよ。幸いにも間に合ったらしい。なん度考えても奇跡のような
タイミングやったとよ。
はたしてよかタイミングやったのか、悪いタイミングやったのか。なんとも言えなかが。

「田中さん、すいません、遠いところをわざわざ…」
そう言って頭ば下げた加護しゃんのお母しゃんは、一目見ただけでは見分けがつかいなかくらい
面変わりがしとったとよ。きっと街ですれちがっても、わからなかくらい。もちろんケツに会ってから
なん年もおいたせいでもあるんやけど、それにしてもうちはそん変っとるに戸惑ったとよ。
「すっかり、御立派になられて」
そぎゃんお愛想ばもろうたとよ。向こうにしてみれば、うちも似たようなものなのかもしれなか。

85 :名無し募集中。。。:04/07/08 22:58
焼場へと向かうクルマの中で、すこし話ばしたとよ。
「ほら、あの子、一応昔は有名人だったじゃないですか…だからね、下手にお葬式
 なんて出すと、ほら、騒がれちゃって」
お母しゃんは、それだけゆうのもやけに苦しそうやったとよ。きっと無念で仕方がなかのやろうとよ。
やけどそこにどうゆう事情があるのかは、えらい聞けなかったとよ。
「病気は…なんの病気やったんやろか」
「血液が悪かったらしくて…わたしにも、よくわからないんですけど、難しいんですってね…
 気が付いた時にはもう、手遅れでした」
無念ば吐き出すかのように、お母しゃんは言ったとよ。
加護しゃんは果たしていつ頃から悪くて、そいでいつ頃から気が付いとったんやろうか、
そぎゃんことばちらっと思ったとよ。結局、それも聞けなかったとよ。

86 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:00
葬儀は狭い焼場で、ひっそりと行われたとよ。集まっとるのは親族の人やろうか、ほんまに
身内だけといった風で、人数もうちば入れても十人もいなかったとよ。
せめてもの形としてお坊しゃんが唱えとるお経も、なんだかやけにぞんざいに聞こえたとよ。
じっさい、こぎゃん場所ではお坊しゃんも力がでなかのかもしれなか。ばってんお母しゃんは
時々、満足そうにうなずいたり、手ば合わせたりしとったとよ。

「ほんとうは、こちらから連絡すべきだったんですよね、もちろん皆さんにも」
流れるお経の中、ふとお母しゃんが小声で、うちに耳打ちばしてきたとよ。
「でもね、あの子がきつく言うもんですから…見られたくなかったんでしょうか」
そん言葉に、うちは気づいたとよ。加護しゃんにとって、モーニング娘。の仲間は、弱った姿ば
見せてもよか相手ではなかった、とゆうことに。
それについてはとくに、なんとも思わなかったとよ。ただ、うちならどうやろう、といったことば
ぼんやりと考えたまでやったとよ。
そいでちょこっとの間してから、うちも耳打ちば返したとよ。
「うちが加護…うちが亜依しゃんやったら、やっぱりそうしたかもしれなかです」

87 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:01
「そうですか…でもね、私はヤグチさんにご連絡いただいて、こうして来ていただいて
 やっぱりよかったと思っているんですよ」
それは寂しい声やったとよ。ここが閑散とした狭い焼場で、これが遺影すらも飾られなか
ような葬儀やったことば差し引いたとしても、それは寂しい声やったとよ。

「田中さんも、拾ってあげてください」
お経はじきに終わったとよ。お母しゃんに導かれ、うちはもう灰になってしもうた加護しゃんに歩み寄ったとよ。
不思議と涙はでなかったとよ。でもそれは悲しくなかとゆうよりは、ただ実感がなかだけだとゆう
のが、うちにはわかっとったとよ。きっとこん日のこん思い出が、いつか胸ばしめつける日がくるとよ。
そぎゃん予感めいたものば感じながら、うちはゆっくりと骨ば拾い上げて、骨壷にいれたとよ。

88 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:03
葬儀はすぐに終わったとよ。うちが着いてから一時間も経たなかうちに。
集まっとった人々もすぐに、口々にお悔やみば述べて去って行ったとよ。ケツにお坊しゃんが
帰っていくと、残ったのはうちと、お母しゃんだけになりよったとよ。
がらんとした焼場はやけに広く感じたとよ。
「よかったら、家に泊まって行かれませんか、もう遅いですし…」
うちは丁重に断ったとよ。お母しゃんは軽くため息のようなものばついたとよ。
残念がっとるようにも、ほっとしとるようにもとれたとよ。そん表情からは、感情らしきものは
あまり読み取れなかったとよ。

「今日はほんとに、ありがとうございました。きっと亜依も喜んでいると思います」
お暇しようと思ったそん時、ふと気になって尋ねたとよ。
「そう言えば、解散した日のことなんですけど…」

89 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:04
「あぁ、覚えてますよ…」
お母しゃんは下ば向いて、ちょこっと笑ったとよ。そいから、膝の上の骨壷ばすこし撫でる様な仕草ばしたとよ。
「かくれんぼしたんだぁ〜って言ってました。嬉しそうでねぇ…」

「あん日、加護しゃんだけ見つからなくってね、結局朝まで探したんですけど」
「そうですか…途中で帰ってきちゃったんですね、じゃあ」
お母しゃんは、思い出したような声でそう言ったとよ。
「たぶんそうだと思います。ウチ等は結局朝になって解散したんですけど、そん後
 見つかったってわけでもなかみたいやったから」
言いながら、うちはそん日の記憶ば手繰り寄せるように頭ば振ったとよ。

「さよならが、辛かったのかもしれませんね」
お母しゃんはぽつりと言ったとよ。そいから顔ば上げて、続けたとよ。
「それにね、あの子よく帰ってきちゃったんですよ、昔から。かくれんぼの途中なのに」
うちの耳に、「あの子」とゆう発音が懐かしく聞こえたとよ。お母しゃんは、ほんとに
懐かしそうな遠い目ばしとったとよ。

90 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:06
「あの子ね、怖かったんですよ、きっと。かくれんぼしてて、もし自分が探されて
 なかったらどうしようかって、そういうところがあったんです、あの子には」
うちは、思い返したとよ。
なんとなく、そうゆうところもあったような気がするとよ。えらいもそれは随分曖昧な記憶やった
けど。言われてみたらそぎゃん気もするけど…って感じの。
そいから、うちは骨壷に向かって笑いかけたとよ。

「バカだなぁ…ウチら、めちゃめちゃ探したってのに…」
明るく話しかけたつもりが、不思議としみじみした口調になってしもうたとよ。お母しゃんも
弱々しく笑ったとよ。
「そのくせ、あの子はねぇ、隠れるのはうまかったんですよ…」
「そうだ、どこに隠れてたか、聞きました?」
「…あぁ、言ってましたね、そう言えば…」

91 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:07

そいからさらになん日か過ぎて、ついに同窓会の日ば迎えたとよ。一番最初に集まったのは
うちと、後藤しゃんやったとよ。
「もうね、すっげぇ頼んだんだから」
後藤しゃんがなん度もそう強調するとよ。うちは笑ったとよ。そいからむくれる後藤しゃんに、もう
なん度目かわからなかお礼ば言ったとよ。

なんもかも、あん日と同じようにしたい。言い出したうちでさえも、それが叶うとは思って
いなかったとよ。事務所は渋ったのか、それとも快諾したのか。そぎゃんことはどっちだってよかったとよ。
あん日のように、同窓会のために開け放された事務所で、うちと後藤しゃんは皆ば待ったとよ。

92 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:09
あん日と同じ部屋で、あん日と同じようにうち達は集まったとよ。電気もつけられていて、
人も出払っていて、なんもかもがあん日と同じように。えらいも、メンバーはすこし違っとった
けれど。
「なんだ、お前辻かよ!」
「はは、ヨッスィは変わらないね」
「変わらないねだって!かわんないねぇ〜、の間違いだろ?」
「うぉっ、圭ちゃん!」
次々に人は増えていったとよ。永遠に来なか一人ば除いては。

誰かが呟いたとよ。
「加護がいないの、残念だねぇ」
「しょうがなかよ」うちは曖昧に笑ったとよ。
「急に用事が出来よるってゆうからさ、無理押しは出来なかしね」

93 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:09
都合で遅れた子も含めて、9時ば回った頃には全員が集まったとよ。
あん時描いた将来ば、うち達は昔話として語り合ったとよ。話はえらいやなかけど
尽きることがなかようにみえたとよ。そうして、過ぎていく時間はあっとゆう間やったとよ。
時間すらも、あん日と同じように流れとる、うちはそぎゃん風に感じたとよ。

やけど、あん日と決定的にちごうとるものが一つあったとよ。それは、空気。

急激に盛りあがった場も、途切れがちな会話とともに冷めていったとよ。11時ばまわった
頃には、皆はもう話もそこそこに、時計に目ばやったり、やたらと携帯ば弄ったりしとったとよ。
それとなく、解散ば告げられるのば待っとるとよ。そぎゃん空気はどいでん、幹事っぽい存在の
うちに向けられていて、うちはそれば敏感に感じ取っとったとよ。

「かくれんぼ、しようよ」
ふと訪れた沈黙ばぬうようにして、うちはすこし挑戦的に宣言したとよ。そいからまわりば
見まわしたとよ。
誰も返事ばしなかったとよ。返事がわりにうちば見つめとる瞳はどいでんが、否定的な
光ばたたえとる様に見えたとよ。それはきっと、気のせいやなかったやろうとよ。

94 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:10
「うん、やろうよ、うちやりたい」
沈黙ば破ったのは、後藤しゃんやったとよ。そん、わざとはしゃいばいうな声に続くように
なん人かが頷いたとよ。
「ん、よかかもね」
「そう言えば、あん日もやったねぇ…」
反対意見は出なかったとよ。きっと胸にかくしとるのやろうとよ。それは優しさやなかった
かもしれなかけど、うちは胸の中だけでそれに感謝したとよ。

「こなかだはうちオニやったから、悪いけど今回はうち外れるね」
異論はでなかったとよ。一足早く部屋ば出ると、繰り返されるジャンケンの音ば背中に
聞きながら、うちは静かにドアば閉めたとよ。
今度は絶対見つからなか、隠れ場所ば知っとるとよ。そうしてうちは、あん日の
加護しゃんのように帰ってしまうつもりやったとよ。

95 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:11
元々は応接室やったけど、あまり使われなくなりよったせいか、物置と呼ばれとる
部屋がひとつあるとよ。と言っても、じゃんじぇん使われてなかとゆうわけやなく、ちょこっとした
会議や、打ち合わせなんかには使ったりもするし、応接室としてもいざとゆう時
すぐに使えるようになってるために、そぎゃんにごたついてはいなか。せいぜい、ソファの
裏に予備のロッカーが幾つか置いてあるくらいで。
うちは、真っ先にそこに向かったとよ。

ドアば開けて、ほっと胸ばなでおろしたとよ。嬉しいことに、使われなか部屋は今も使われて
いなかようで、あん日のままの光景がそこにもあったとよ。うちは、部屋ば見まわしたとよ。

96 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:11
六畳くらいの部屋には、長いソファが二組、低いテーブルば挟むように置かれとるとよ。
入り口から見て奥のソファの裏に、壁際に沿って縦長のロッカーが五つ、きれいに
並べられとるとよ。
加護しゃんは、そこに隠れとったとよ。ロッカーの中に。

うちは部屋に入ると、ソファの裏ば調べたとよ。それはそこにあったとよ。なんだか笑い出しそうに
なりよったとよ。こぎゃんところまで、あん日のままにおかれてたなんて。

「こりゃ、見付かんなかわけだ…」
隠れる前に、うちは部屋の電気ば消したとよ。
真っ暗なロッカーの中にはいると、鼓動だけがやけに大きく聞こえたとよ。

97 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:12
やがて、がちゃりとゆう音がして、オニが入ってきたとよ。間違いなくばれなか、とわかって
いても、なんだか鼓動が弾むのは押さえきれなかったとよ。
電気が点されるとよ。ロッカーの扉の向こうで、気配が移動しとるのば感じるとよ。テーブルの
下ば調べとるのやろうか。すぐ向こうでごそごそと衣擦れの音がするとよ。やがて気配がソファの
上へとうつるのがわかったとよ。途端にうちは緊張したとよ。

微かいな音とともに、ついにロッカーの扉に手がかかったとよ。
がちゃがちゃ、とゆう音がするとよ。一つ目のロッカーは開かいなかったとよ。ちょこっとした吐息の
あとに、隣の扉が揺らされるとよ。三つ目、四つ目、そいで五つ目──。

失望のようなため息が漏れて、気配がゆっくりと遠ざかっていく。そうして、オニが出ていく
ためのドアが開いたとよ。

98 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:12
…並べられとった、ロッカーは五つ。やけど正確には六つやったとよ。
一つばソファの背と、並べられたロッカーの間に倒す。ソファとロッカーの長さが
ピッタリ合い、倒れたロッカーは完全にソファの背もたれの陰に隠れるとよ。
そうして、倒したロッカーに入るとよ。それがカゴの隠れ場所やったとよ。

誰もが立ててあるロッカーば疑うやろうとよ。ばってん手ばかけてみてもロッカーは開かいなか。
倒したロッカーが蓋ばしておるから。オニは鍵がかかっとると思い込み、去っていく。
例え蓋ばしとるロッカーに気がついても、それまで開けてみようとは決して思わなか。
扉が上ば向いていなかからやけん。
うつぶせのロッカーには入れなかから。

実際は、扉は床ではなく、ソファば向いとるとよ。そうして僅かいな隙間から、開け閉めも、
ちいさい体ならば、出入りもすることは可能やけん。わかっていれば、誰でも気づくやろうとよ。
わかってなければ、気づかいなか。そう、あん日のうちのように。

99 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:13
電気が消され、バタンとゆう音がしてドアが閉まったとよ。遠ざかっていく足音ば聞きながら、
うちは安心といっしょに、すこしだけ物足りなさば感じたとよ。あん日の加護しゃんの気持ちが、
ちょこっとだけわかったような気分になって、でもそれは決して悪い気分やなかったとよ。
うちは静かに扉ば開けて、上半身だけ這い出したとよ。真っ暗な部屋であえぐように
深呼吸ばしたとよ。そいから、タバコば取り出したとよ。

これば一本吸ったら帰ろうとよ。明日か、明後日でよか、電話で。加護しゃんが死んだことば
みんなん伝えよう…
胸の中でそう呟いて、うちはライターば点けたとよ。

100 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:13
暗やみの中で、飛び散る火花が一瞬、なんかば照らした気がしたとよ。
確かに感じた違和感。
うちはもういっぺん火ばつけたとよ。

照らされたのはロッカーの、開いとる扉の裏、スチールのつめたい灰色。
それに殴り書きされたような文字は──

「モーニング娘。だいすきで」

そう読めたとよ。あかい文字は口紅。血のようにあかい口紅。なん年間も消えんでんかくれて、
今になってやっとみつかった、そん言葉。

101 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:14
咥えたままのタバコは、いつのまにか落ちとったとよ。うちはどれくらい、放心しとったんやろうとよ。

遠くでうちば呼ぶ声がするとよ。うちは慌ててロッカーに隠れたとよ。
ほとんどいっぺんくらいに、がちゃりとドアが開く。

「田中、もう終わったから出ておいで…」

そん声はなん度も、なん度も響いたとよ。あん日のように。
やがてドアが閉まったとよ。遠くからの声も、じきに止んやけん。
遠ざかる足音。消えていく気配。

102 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:15
あたりはもうしぃんと静まり返って、もう微かいな物音すらも聞こえなか。
皆はもうとっくに帰ってしもうたとよ。あん日のように。うちはそれでも隠れ続けたとよ。

「モーニング娘。だいすきでした さよやったら」

もういっぺんライターば灯して、ケツの文字ば確認したとよ。真っ暗な部屋の、狭いロッカーに
横たわって、うちは泣いたとよ。
あん日、見つけてやれなかったうちば責めるように。

そいで、一人さよならば告げた、あん日の加護しゃんのように。

103 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:16
>>62
頑張って書きました!どうですか?

104 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:16
娘。捨てたら俺には何も残らない

105 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:18
>>103
お疲れ

帰っていいぞ

106 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:18
>>103
何コレ?

107 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:20
よーしパパ小説書いちゃうぞ〜

108 :名無し募集中。。。:04/07/08 23:21
自信作だったのに

109 :名無し募集中。。。:04/07/09 00:48
なんだか胸が苦しくなりました

110 :名無し募集中。。。:04/07/09 03:52
この「かくれんぼ」より感動する小説教えて

111 :名無し募集中。。。:04/07/09 10:55
>>110
導かれし娘

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